「我ら人民」の2人プレイと拡張「我ら人民2+2」ペア戦どちらも遊び、とても面白かったので忘れないうちに感想を記録。(あくまでも個人的の感想となります)
我ら人民は1対1で遊ぶ非対称の2人用ゲームだ。舞台は第二次世界大戦1945~1989年冷戦を題材にしている。テーマはかなり好みが分かれるが(私も少し苦手意識のあるテーマ)、BGGの評価がとても高く面白いとの評判で気になりはじめ、ご縁があり遊ばせて頂いた。とてもわかりやすくルール説明して頂いて感謝~~!!
BoardGameGeek より
■Wir sind das Volk! (2014) 7.9
Weight: 3.68 / 5 Playing Time:60–150分
■Wir sind das Volk!: 2+2 (2017) 8.1
Weight: 3.78 / 5 Playing Time:180–200分
ゲームは、東ドイツと西ドイツとなる資本主義国と社会主義国にわかれて両者の勝利条件を満たした方が勝ちとなる。
西ドイツは、広大な土地があるので、線路を敷設し、生活水準をあげ東ドイツに攻めていくイケイケの国だ。攻め切って勝ち抜けるプレイスタイル。
一方、東ドイツは作っても作っても壊されていく工場や線路を横目に、ひたすら耐えて耐えて耐え抜くプレイスタイルだ。忍耐の東ドイツ!
お互い建設を行いながら相手の建物を壊したり、3つのパラメーターをひっぱりあいながらそれぞれが有利なボーナスを獲得していく。
相手を攻撃するゲームは苦手な方が多いかもしれないが(私も若干苦手)、我ら人民は最初から西は攻めで東は壊されながら守るとそれぞれ役割が決まっているので、東でどんどん壊されて行ってもそれが当たり前だと思えるし攻撃して破壊するのも心が痛みにくく楽しめる。普段ウォーゲームを遊ばないボードゲーマーにも長いといわれるウォーゲームを遊びやすい時間で楽しく味わえるゲームになっている。
工場を建設したり線路を敷設していくのはどこかBrass味を感じました。
まず、2人プレイでは東ドイツをプレイした。東ドイツを2回遊んだ感想として、東ドイツで勝つためには次の2点に気を付けてプレイした。1つめは「生活水準」を置きすぎないことだ。西ドイツは生活水準の維持費がかからないが、東ドイツには生活水準の維持費がかかってくる。したがって、払いきれないとせっかく建設した建物が壊され、頑張ってあげた上げた生活水準も下がってしまう。生活水準をあげないと、西ドイツから攻撃を受けてどんどん不満が溜まっていく。この仕組みが上手くできてる。
この不満キューブは4つ溜まると大衆抗議マーカーが置かれ、このマーカーはラウンド終了時に4つ溜まっていると敗北条件になるので不満がたまりすぎないよう気をつけなければならない。
2つめは、社会主義者キューブを沢山置けるよう心掛けてカードをプレイした。この社会主義者のピンクキューブにはかなり助けられた。ただし、相手も潰してくるので上手く優先してだしていかないと中々増えない。生活水準をあまり置かない分、不満キューブが溜まりやすいので社会主義者で除去していかないとあっという間に負けてしまう。
ゲームの細かいルールは割愛するが、ゲームは4ラウンド(時代)あり、各国毎にそれぞれの勝利条件が満たされていると勝利となる。
【西ドイツの勝利条件】
・相手国が大衆抗議マーカーを4つ置いている場合
・相手が解体処理の時に解体できるものが何もなくなった場合
【東ドイツの勝利条件】
・4ラウンド行っても決着がつかなかった場合(東が耐え抜く)
・相手国が大衆抗議マーカーを4つ置いている場合
・社会主義者の補充ができなくなった場合
・社会主義者を全部配置した場合
BGGでは東ドイツで4ラウンド耐え抜く勝ち方が一番勝ちやすいと書いてあったが、慣れていないうちは西でガンガン攻められるとあっという間にやられてしまうので、初めてだと西ドイツの方がプレイしやすいのではないだろうか。個人的には耐える東ドイツは好きだけど(笑)
私は世界史に詳しくないので、忠実に世界観が再現されているメインボードで、遊びながら歴史についても凄く勉強になった。詳しい方だと、イベントカードも実際の歴史通りに再現されているのでより一層楽しめると思う。
東ドイツの中にあるベルリンは、この中でさらに東ベルリンと西ベルリンに分かれている。(私は歴史に詳しくないので、ここにベルリンの壁ができるのか!と驚いたおバカ←)
2ラウンド目でベルリンの壁を建築するかしないか選ぶことが出来、両方プレイしてみたが建築しておく方が個人的には安全で助けられた。
凄く難しそうなゲームに見えるが、プレイヤーのできることは限られているのでとてもシンプルに遊べる。カードを1枚選びそれをプレイするのだが、カードもアイコンでわかりやすく言語依存もフレーバーのみなので問題なく遊べる。
複雑なのは、ラウンド後の処理。これが1回遊んだだけでは全く覚えられ中かった(何回も聞いた)。どちらか1人がルールブックを見ながらきちんと処理を行うことができれば、手番ですることはかなり簡単なので一緒に遊ぶメンバーもそこまで選ばないだろう。
基本でもかなり完成度の高い2人用ゲームなので、拡張で無理やり4人用にしているのかと思いきや、4人用ゲームとしてもかなり面白い。
新たにアメリカとソ連の超大国が加わり2対2で遊べるようになっている。西と東のチーム戦ではなく、最終的な勝者は1人だけとなる。東ドイツ(アメリカは東側)と西ドイツ(ソ連は西側)それぞれの勝利を目指すことは変わりませんが、その後の勝者は1人となるため東ドイツ側が勝ったとしてもアメリカvs東ドイツとなる。
この勝利条件が、東西のドイツは「自分のチームの超大国が敵対国より低い得点であること」が条件となるため、単純に自分のチームを応援できず東ドイツとソ連が結託したりアメリカと西ドイツが結託する場面がでてくる。逆に超大国は敵対国より高くなければならない。
ここがとても面白く、お互いのチームを伸ばしながら足の引っ張り合いでかなり盛り上がった。こういったプレイングのペアゲームは初めて遊び、このゲームの一番の魅力でした。
拡張には上記のボードが追加され超大国関連のカードが追加となる。何故か某SNSのアイコンにしか見えないトークンが(笑)
新しいパラメーターの合計点が東西ドイツの決着後に判断する点数となる。
私はアメリカを担当しましたが、中盤以降は東ドイツのことには目もくれず西ドイツと協力し自国の威信や軍事のパラメーターをあげることに全力を注ぎ東西は互角のまま終盤戦へ。
宇宙開発カードがほとんどでてこず、パラメーターをこれ以上あげることが苦しく大国側が若干有利な展開となっていたが終盤の初手で宇宙開発カードがでたことでパラメーターがひっくりかえり、他にパラメーターをあげるカードもなくアメリカの勝利はほぼ不可能に。
最後は同じチームの東ドイツ側の勝利だけでも、という思いでプレイし結果は逃げ切った東ドイツの勝利となった。終盤の失速感は感じてしまったが、それでも拡張のチーム戦はかなり面白かった。
見た目やテーマの好みはありますが、機会があれば是非多くの人に1度遊んでみて欲しいです。
余談..
これをきっかけに、ウォーゲームの名作「トワイライト・ストラグル」もプレイ!
今までウォーゲームを遊ぶ機会はありませんでしたが、イメージと違ってルールがシンプルな中にもカードの出し方を工夫するプレイングがとても楽しかったです。
たまには普段遊ばないタイプのボードゲームを遊ぶのも新鮮で良いですね。
画像引用元:https://boardgamegeek.com/boardgame/165401/wir-sind-das-volk
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